NISAが2024年から制度が変わり年間360万円、生涯1800万円までとなります。
今までと比べてかなり金額がアップし、さらに非課税期間が恒久化(無期限)となりました。これをうけて年間360万円を投資できる人などほとんどいないので金持ちを優遇しているという話が出ているみたいですね。
私は金持ち優遇ではなく、中高年齢層向けの救済だと考えています。実際、本当の金持ちであれば年間360万円では少ないでしょうし、生涯1800万円も低すぎです。どちらかといえば今まで投資に目を向けてこなかった40~50代に投資をさせて年金受給後の生活資金の確保をさせたいのだと思っています。以前騒がれた2000万円問題に合わせた総額ではないでしょうか。
私も既に40半ばなので年金受給までに大金を作る、または早期リタイヤするには運用期間が短いため多額の投資金額が必要になります。
でも、20、30代の人にとっては年間360万円も投資しなくても時間があるので65歳までに1億円作ることは十分可能です。
資産シミュレーションで確認してみると1億円の資産を作るのに6.8%の利回りで運用できた場合
積立年数 | 毎月の積立額 | 積立総額 |
45年 | 28,983円 | 15,650,820円 |
40年 | 41,148円 | 19,751,040円 |
35年 | 58,955円 | 24,761,100円 |
30年 | 85,623円 | 30,824,280円 |
45年運用できれば毎月3万円の積立で1億円まで到達します。積立総額はたったの1,565万円です。
新NISAは年間で最大360万円まで投資できますが、何年かかっても問題ありません。生涯1800万円までと制約がありますが45年の投資期間が取れる若い方なら十分な投資金額枠です。
この表では6.8%の利回りで計算していますがS&P500は過去20年で10%の利回り、過去10年で見ると14%ほどの利回りとなっているので積立商品によってはもっと早い期間で1億円に到達する可能性があります。
結婚していて夫婦共働きであれば一人当たりの金額は半分で済みますし、5000万円でFIREできるという人も毎月の投資額は約半分になります。もっと必要という人でも結婚していれば夫婦で生涯3600万円の枠なので十分ではないでしょうか。
ちなみに子供が生まれた時から毎月1万円の積立を始めれば61年後に1億円になります。積立額はたったの732万円です。
投資の最大の利点は複利ですが、複利の効果が発揮されるためには利回りと長期の運用期間が大切になります。若くて運用期間が十分とれる人は投資金額を低く、投資期間があまりない人は投資金額を高くする必要があるので新NISAは幅広い年齢層に沿った制度であると言えます。
FIREするにあたって、5000万円を4%ルールに当てはめれば年間200万円は切り崩しても資産は目減りしません。課税口座の場合、200万円から20.315%引かれる為、手取りは1,593,700円になってしまいます。年間の生活費が200万円必要な場合、課税分を考慮すると251万円必要なので、4%ルールに沿って切り崩そうとすると資産は6,250万円程必要です。
非課税枠で積み立てることができれば当初のFIRE目標金額の80%で済みます。FIREを目指している人にとってはうれしい限りですね。